情報が散らばる研究室は、判断が散らばる研究室である。置き場所を決めることは、思考の置き場所を決めることだ。
原則:1種類の情報に、1つの置き場所
研究では5種類の情報が生まれます。連絡、思考と判断、データと結果、コードと実験条件、提出する原稿。この5つを1か所に混ぜると、後から探せなくなり、共有できなくなり、卒業時に引き継げなくなります。鈴木研では、種類ごとに置き場所を固定しています。これを source of truth(正の在りか)と呼びます。
| 情報の種類 | 置き場所 | 何を置くか | 置かないもの |
| 連絡 | Slack | 日々の連絡、質問、予定の調整 | 判断の記録、データ |
| 思考・判断・計画 | Notion | Paper Card、Quarter Plan、Research Log、Team Meeting 議事録 | 生データ、コード本体 |
| データ・結果 | OneDrive / Google Drive | 実験・計算の生データ、処理済みデータ、図のもとファイル | コード(GitHub へ) |
| コード・実験条件 | GitHub / Google Colaboratory | スクリプト、設定ファイル、実行条件、環境 | 大容量データ |
| 提出する原稿 | Overleaf | 論文の本文、投稿版 | 下書きのメモ(Notion へ) |
迷ったら「この情報は、半年後の自分と後輩が、どこを探すか」で決めます。
Slack|連絡
- 日々の連絡と質問。返事は急がなくてよいが、既読の反応はする
- 判断や決定は Slack に流さない。Team Meeting の議事録(Notion)に残す
- チャンネルの使い分けは研究室の Slack を参照(★ チャンネル一覧)
Notion|思考・判断・計画
Notion は「考えたこと」の置き場所です。
OneDrive / Google Drive|データ・結果
- 研究データは OneDrive の「研究フォルダ」に保存し、指導教員と共有する
- バックアップは週1回以上。大量データは指導教員と相談してストレージを決める
- 卒業時:Google Drive「Ito-lab_Graduated20XX-20XX」に自分のフォルダを作って全データを保存し、研究室の HDD にも保存する
命名規則:[日付 YYYYMMDD]_[プロジェクト名]_[バージョン].拡張子(例:20240115_HeatFlowAnalysis_v2.xlsx)。「New File.xlsx」「データ1.csv」は禁止。フォルダ名は他人にも未来の自分にもわかるように。
GitHub / Google Colaboratory|コード・実験条件
- コードと実行条件(パラメータ、環境、入力データの所在)は GitHub に。データ本体は Drive に置き、GitHub には置かない
- コミットメッセージは「何を変えたか」が一行でわかるように。AI にルールを設定して自動生成させている人もいる(Research Log & Thinking Log の実例 E)
- 使い方は Notion「GitHub の使い方」「コードの書き方(Python)」「AI ツールの活用(Claude Code)」
Overleaf|提出する原稿
- 原稿を作るときは鈴木に連絡。有料版から招待すると無料で共有できる
- 図の元ファイルは Drive に、図の設計は Paper Card に。Overleaf には完成した図だけを置く
卒業時に置いていくもの
- Drive:全データ(Ito-lab_Graduated フォルダ)
- GitHub:コード一式(README に実行手順)
- Notion:Paper Card、Research Log、Thinking Log
- Overleaf:投稿版の原稿
鈴木と後輩が見られる状態で残すことが、研究室に対する最後の責任です(Lab OS 06 研究の責任)。
このページのまとめ:1種類の情報に1つの置き場所(source of truth) / 連絡は Slack、思考と判断は Notion、データは Drive、コードは GitHub、原稿は Overleaf / 判断は Slack に流さず議事録へ / 命名規則を守る / 卒業時にすべて置いていく。